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2018.03.28

インタビュー

「こういう仕事がしたかったと、気付くために」

「こういう仕事がしたかったと、気付くために」

 「ヨガスタジオ・Silkaid(シルクエイド)」を運営する福留有哉さん。2015年に店をオープンし、男性のみを対象にした「メンズヨガ」の開催や、和太鼓のビートに合わせヨガを行う「太鼓ヨガ」など、斬新な取り組みを行っています。ヨガの新たな可能性を発信する福留さんにお話を伺いました。

「こういう仕事がしたかったと、気付くために」

「野球のコーチ」としてのヨガとの出会い

 公務員として働いた頃、母校の野球部のコーチを務めていました。そのときストレッチやトレーニングに導入するためにヨガを学び始めたんです。「これ、絶対野球がうまくなるな。」と子どもたちに教えようと思ったはずが、自分がどんどんはまっていって、ヨガについて勉強しようと思ったんです。更科有哉先生という有名なヨガの先生がいて、自分と同じ名前で、男の先生だったので運命を感じて、レッスンを受けに行きました。そしたら、自分の車にマットを積んで、日本一周しながらお金も生活できるくらい旅で稼いでいたんです。かっこいいなと思って、僕はこういう仕事がしたかったんだな、この仕事は自分に合ってるなと直感しました。更科先生を見て、こういう生き方もあるんだと知り、この仕事を選びました。

「こういう仕事がしたかったと、気付くために」

ヨガとは人生を豊かにする、楽にするための道具

 店名である「シルクエイド」のシルクは、高校3年生のときになくなった母の「絹代」という名前からとっています。エイドは、お客様を補助できる存在になりたい、支えていきたいという思いと、抱えているストレスをヨガでちょっとでも楽にしてもらいたいという気持ちを込めて決めました。ヨガをしたら楽しいし、つらいこともその間は忘れて体も楽になるので、気持ちも穏やかになって、これからの人生がより良くなるための1つの手段だと思っています。

「こういう仕事がしたかったと、気付くために」

最初はめちゃくちゃ苦労しました

 前職だった公務員は給料が安定していて安心できるけど、今の仕事はどんなに頑張ってもお客さんが全然来ないというのもあり得る話ですよね。その面に関しては、不安というか苦労しましたね。自分が30歳、40歳になったときにちゃんと生活できているかわからない。病気や怪我をしてしまうかもしれないし、不安はあります。そこが自営業のリアルで大変な部分なのかなと思います。また、ただヨガをしたいという想いだけで独立したので、最初はとても苦労しました。

「こういう仕事がしたかったと、気付くために」

出張ヨガで感じる空間との関係性

 ヨガの雰囲気って場所によって全く違うんです。ゆっくり呼吸をするとき、自然の中で深呼吸すると気持ち良いですよね。出張ヨガは、そこの場所の良さとか、飾っているもの、その人たちがいつもいる雰囲気などがそれぞれ違うのでそれが楽しいです。その場所の良さが全身で分かるから、色々なところでヨガをすることを楽しんでいます。

今後、ヨガを通して

 現在は、ヨガを和太鼓やカフェ、お花屋さんなど様々な職業の方とコラボしているのですが、普段知ることはできないその仕事の苦労がとても分かるようになりました。それが今のやりがいであり、楽しみです。今後も多様な人とコラボして、頭も体も柔らかくして、たくさんの方にヨガの素晴らしさを伝えられたらいいなと思っています。そして、みなさんの生活の一部にちょっとでもヨガが加わってくれたら、嬉しいです。

「こういう仕事がしたかったと、気付くために」

取材後記

 今回、取材をさせていただいて、ヨガについてメディアでよく耳にすることはあったけれど、ヨガの良さや、方法、決まりなど、初めて知ることばかりでした。ヨガは、嫌なことを忘れられたり、気持ちがすっと楽になると聞いたので、これを機に挑戦してみようと思いました。また、福留さんにとってヨガのインストラクターが自分のしたかった仕事と言っていたように、私たちも、福留さんのようにいろんなことに興味を持ち、この仕事がしたかったんだと、自分の仕事はこんなにもいいところがあるんだ、と胸張って言える仕事に就きたいなと思いました。

(文 宮崎商業高校 経営科学科 浦川 紗愛、坂田 佳奈美、佐藤 華子)