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まち

2019.08.08

コラム

宮崎の珍品!? 「なんおさる」を知ってる?

ナニコレ!?かわいくない?
昭和レトロなおさるさん

 つぶらな瞳でこちらを見つめ、愛嬌(あいきょう)たっぷりにほほ笑むこのおさるさん。ソテツの実で作られた「南男猿(なんおさる)」という鈴入りのキーホルダーです。「南男猿」は、宮崎のあちこちに植わっているソテツを見たある人物が、大量についた実で何か作れないかと考えた末に誕生したのだそうです。かなり古い話なので、文献や資料が残っておらず、残念ながらいつ頃誕生したのかは不明。

 名前の由来は「南男猿」と何度もつぶやいてみたら分かるはず!「南男さる」「なんおさる」「難おさる」「難を去る」…。そう、かわいい顔をして災難よけ、厄よけのお守りでもあるのです!

南国情緒あふれるソテツは、宮崎市内の公園や道路沿い、学校などにも植樹されているので見かけたことがあるはず。

潜入!「南男猿」製作現場
そこには大量のソテツが…

 「南男猿」がどのように作られているのか調べてみると、その昔、製造者が増え粗悪品が出回るようになったため、現在は宮崎市内のとある工房だけで作っているそう。場所はヒミツですが、訪れた工房には日当たりの良い場所に敷かれたブルーシートと大量のソテツの実が。そして作業場では、6人の職人が黙々と作業していました。

 乾燥機などの機械に頼らず、天日干しをするため、作業は天候に左右されることが多い。乾燥しすぎると使えなくなるため、干している間は何度も確認が必要だそう。

全て手作業!
職人の技と汗とおてんとさまの結晶

 この工房では、毎月、約2,000個の「南男猿」を、全て手作業で製作しています。1個完成するのに1週間はかかると聞いてさらにびっくり!

 工程で一番気になったのが、中に入っている鈴。いったいどうやってこの硬いソテツの実の中に入れているのでしょうか?あいにく取材した日は作業風景を見ることができなかったのですが、切り込みを入れた部分に工具を差し込み、その隙間からさっと鈴を入れ、下げるためのひもを通しているそう。職人の技や守り続けている品質、さらには自然環境と折り合いをつけてようやく「南男猿」が完成するのでした。

まずソテツの実を洗って表面の綿毛を取り除き天日干しする。次に実のてっぺんと両サイドに穴を開け(写真左上)、中の渋皮などを除去。再び洗浄して乾燥し、顔部分を彫り(同右上)、下部に切り込みを入れる。工具で実を開き、鈴を入れひもを通す。シールを貼ってニスを塗れば(同下)完成!

キーホルダーだけじゃない!
合言葉は、「なんおさる」!

 こんなに手間暇かかった「南男猿」。お値段はなんと1個162円(税込み)。取材した青島神社参道入り口の「青島屋」では、おみくじ付きのガチャガチャ(1回200円)も置かれていました。またTシャツやハンカチにも「南男猿」がデザインされ、昭和レトロな雰囲気が見事に現代風にリメイクされています。

 ぜひ「はい、なんおさる♪」と言って友達にプレゼントして、その由来を教えてあげよう!もらった人は「南男猿」のような笑顔になること間違いなしだよね!!

※価格は取材時のものです。

ガチャガチャのおみくじは、大大吉から大凶まであり、コメントが面白い!(写真上)TシャツやハンカチもデザインがGood(同下)。

 

取材協力
■宮交ショップアンドレストラン㈱
 ☎0985-51-6400 http://www.s-and-r.jp

■青島屋
 ☎0985-65-1121 Instagram 【aoshimaya0707