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失敗なんて存在しない。それは成功への過程だから

インタビュー - 2017.08.25

STAY.C 代表取締役 橋口恵美子さん

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 「海を感じる居心地のいい空間を」と、今年オープン3年目を迎える『AOSHIMA BEACH PARK』。青島の海を目の前に、フードストアからアパレルショップまで洒落たコンテナショップが並び、ハンモックやベンチが置かれ、ゆったりとそして新しい青島の海の楽しみ方を提案しています。今年の運営を手がけるのは、宮崎市に拠点を置く株式会社ステイシー。今回は、そんなSTAY.Cの代表取締役であり、また、地元の求人や転職を支援する株式会社インタークロスなど、数々の宮崎の企業を創業・プロデュースする橋口恵美子さんにお話を伺いました。

敢えて属さず、進み続けた

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 生まれも育ちも宮崎で、外へ出たことは一度もないんですよ。外に出たいとは思っていたのですが、家庭の事情もあり出ることはありませんでした。父が商売をしていたので、幼い頃から「経営とはなんぞや」ということを自然に聞いていたんですよね。なので、物心ついたときには「私は将来、創業するんだ」と当たり前のように考えていました。11年前、現在の株式会社インタークロスを立ち上げました。一般的にいざ創業となったとき、皆さんどこかしらの団体に所属するかと思うんですが、私は敢えて属しませんでした。自由にやりたいことを、大切なスタッフを尊重してやって行きたかったので。だからこそ、何色にも染まらず私らしく自由に、やれてこれたのかもしれません。インタークロスの後は、株式会社ハチドリという飲食事業の創業、IT企業のクルサス株式会社の創業。マクロビオティックスイーツを手がけるsweeet mocomocoのプロデューサーなどを行ってきました。いずれも、何かしたいという人たちと一緒に、形にしていった感じですね。私がなにかやりたくて始めたというよりも、個々の自主性を伸ばして、お手伝いをした結果が今の状態です。

経営者であり、母であり、女性であるということ

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 シングルマザーで娘を2人育てながら、会社を経営してきました。忙しい時は昼夜関係なく働くときもありましたね。義父母の全面的な理解と協力があって、「あなたの役割は子どもを育てるお金を作ること。思いっきり働いてきなさい」と言ってくれていました。私がメディアに掲載されると、都度スクラップして「ママのようになりなさい」と子どもたちに伝えてくれていたんです。経営者と母親、両立して動くことができたのは、義父母のおかげでもあります。とても感謝しています。また、元々経営していく上で男女を意識したことは全くなかったんです。ただある時「そうよね、女性だからね」と、暗に女性だから仕事が取れているんじゃないかと取れる趣旨の言葉を投げられたんです。そんな風に見られているんだと思うと、ものすごく悔しくなりました。それから8年間、ずっとパンツスーツを着て過ごしました。先日、インタークロスのイベントで、創業からこれまでの写真がズラッと並べられたんですが、見事全ての写真でパンツスーツ(笑)。それくらい徹底していたみたいです。

私「おせっかい」なんです

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 インタークロスを立ち上げた当初、軌道に乗るまで何度も社員に支えられてきました。会社が苦しいとき、ある社員が「これ使ってください」と、個人の通帳と印鑑を持ってきてくれたんです。そのお金は、その社員が不妊治療の為にコツコツ貯めた100万円でした。もちろん受け取ることはできませんでしたが、その想いに涙が溢れました。その他にも、ある新規事業を立ち上げた社員が、睡眠不足や過労で身体がボロボロになっていて、もう中止しなさいと言ったんです。だけど「まだ両足で立っている。やらせてください!」と言って、最後までやりきり、事業を見事成功させました。その後は体調も良くなりました。そんな熱意や愛のある社員のおかげで今があると言っても過言ではないですね。「どうしてそんな良い社員さんが集まるんですか?」ってよく聞かれるんですが、社員として割り切って考えられないから、かもしれません。私「おせっかい」なんですよね。社員というよりも、家族のように考えてしまう。社員だけでなく、社員の家族まで、自分の家族だって思っちゃうんです。だから具合が悪いってなったら、一緒に病院を調べたり、専門書を持ってきてみたり。家族同様に動きます。そして、家族のように思えるから、何かしたい!と言ってくる人がいたら、全面的に信頼して任せることもできる。きっと愛を注いだ分だけ、愛が返ってきてるんだと思いますね。

若者へのメッセージ

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 傷付くのを恐れて、チャレンジしない方が多いのかな、と思います。一歩進み出さないと何も変わらないと分かっていても、失敗が怖くて動き出せない。もちろん、失敗するって普通は怖いものです。でも実は、失敗してゼロになるのって、意外と平気なんですよ。私自身、今全て無くして、どこかでアルバイトするってなっても全然平気。昔のように、また1からやり直せばいいだけですし、死にはしないんだから。この世に、失敗なんて存在しないんです。それは成功への過程。99回三振しても、100回目にホームラン打てればいいと思うんです。恐れずに、一歩進みだしてほしいですね。夢がまだ見つからないという人は、夢に向かって進んでいる人を応援することから始めればいいと思います。きっとやりたいことが見えてくるはずだから。まずは、大人の私達がロールモデルとなって、チャレンジし続けていきたいと思います。「あんな大人になりたいな」と自然に思ってもらえる存在になりたい。言葉だけでなく、背中で見せれる大人になりたいですね。

今年はもっと長く楽しめる「AOSHIMA BEACH PARK」

 年々、進化するAOSHIMA BEACH PARK。今年は3年目を迎えました。運営として関わりながら、これだけ多くの支えてくれる影の存在があるからこそ、全国から注目を集め、多くの方が来場してくださっているんだと実感しています。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。今年は、これまで以上に長い期間楽しんで頂けるよう、夏場だけでなく10月まで営業することが決まりました。また、夜の営業時間も延長し、大人のための夜のビーチの過ごし方を提案していきます。青島の海が持つポテンシャルを、今年もぜひ多くの方に感じてほしいですね。

ライター後記

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 「私は、みんなの前に立って旗振るタイプじゃないんです。個々が旗を振って走っていくのを後ろや上から見て、サポートしていくタイプ。」そう語る橋口さんは、一般的な社長という印象とは異なり、話を伺ううちに、色々と相談したいし一緒に働いてみたいなぁ、と自然と思えるオーラをお持ちの方でした。自分以外の誰かを愛し、信頼し、尊重する。自分の話を話すというよりは、相手の話に耳を傾け、相手の為に動く。そんな姿勢が終始感じられるインタビューでした。学生時代には、中々触れる機会の少ない「宮崎のカッコイイ大人」たち。ぜひ、今いるコミュニティーだけでなく、外へ飛び出して、多くのカッコイイ大人たちに触れていただきたいです。