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民俗芸能「青島臼太鼓踊り」にかける想い

インタビュー - 2017.09.21
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 皆さんは、地元の民俗芸能を知っていますか?神話の国といわれる宮崎には、数多くの伝統ある民俗芸能が今も引き継がれています。しかし「後継者不足」という課題に直面し保存伝承が危ぶまれています。そんな中、「自分たちがやらねば、つないでいかねば」と立ち上がり、民俗芸能の伝承に一生懸命に取り組んでいる若者がいます。青島臼太鼓踊り保存会会員の杉田亮佑さん、黒木基靖さん、中ノ森聖也さん、21歳の3人と若者を支える保存会会長の弓削文人さんをはじめ保存会の皆さんにお話をうかがいました。

37年の時を経て、民俗芸能を復活

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 青空の下、装飾を身にまとい、神社参りをしてから踊りの練習が始まりました。平成4年に宮崎市無形民俗文化財、平成18年に宮崎県無形民俗文化財に指定されている青島臼太鼓踊りですが、37年もの間途絶えていたそうです。 【弓削】戦後の不況で日々の生活を送ることに精一杯となり、37年もの間途絶えていました。しかし、ここで復活しなければ、途絶えてしまうと危機感を覚え、平成元年に復活し、現在まで引き継がれています。この時の掘り起しは本当に大変だったと聞いています。まさに、この時、掘り起しを行った人たちが、今の青島臼太鼓踊りを盛り上げている若者の祖父たちです。

自分たちがやらねば

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 【杉田】月に1回は県内外のイベントに出演しています。青島臼太鼓踊りを知ってもらうためにも、さまざまなイベントに参加することが大切だと思っています。過去には、民俗芸能の大会に出場したこともあり、自分たちの踊りをいいものにしたいと頑張ると同時に、別の団体の踊りを見ることで刺激となり、良い経験だったと思います。【黒木】小中学校のころから、みんな一緒に運動会などの行事で踊ってきました。子どもの頃から慣れ親しんでいますが、青島臼太鼓踊りも人手不足という課題に直面しています。一番の原因は、時代とともに民俗芸能への興味が薄れてきていることだと思います。だから、積極的にイベントに参加したり、グッズを作ったりして、まずは「知ってもらう」ということに力を入れています。そして、一緒に踊りに参加してもらい、ステージに立ち皆で踊ることの楽しさを感じてもらいたいです。練習は月に2回程度おこなっています。練習の後に飲み会(反省会)をしたりしています。といっても、反省会になっていないこともありますね。

地元青島に対する想い

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 写真は左から杉田さん、黒木さん、中ノ森さん

 【杉田】僕たちはみんな青島育ちです。青島の魅力は海と自然です。青島にしかない魅力をもっと発信していくことが必要だと思います。そして、最近の青島は、ビーチパークなど盛況で、年々人が多くなってきたなと感じています。【黒木】特に、観光客が増えてきていると感じます。夏はビーチパーク、冬は野球のキャンプや青島太平洋マラソンなど、人が集まる機会は多いと思います。そういう機会を活かして、僕たちも青島のPRをしていきたいと思っています。【中ノ森】観光地としての青島だけでなく、青島人しか知らない青島の良さも知ってもらいたいです。僕たちのような団体のこと、地元の人しか知らないおいしい居酒屋とか女性好みのオシャレなごはん屋さん、もっと知ってもらいたいですね。

これからの青島臼太鼓の発展、そして夢

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 【杉田】今は、宮崎県の無形文化財に指定されていますが、次は国の重要無形民俗文化財に指定されるよう頑張っていきたいと思っています。価値を高めていって、海外でも踊れる、そんな団体になっていきたい、それが夢です。【黒木】青島の魅力を発信しながら、民俗芸能ももっと知ってもらいたいです。自分たちがそうだったように、今小学校で踊りを教えています。保存会には小中学生の子もいますが、もっと子どもたちに興味を持ってもらい、楽しさを知ってもらいたい、そう思っています。【中ノ森】青島臼太鼓踊りをもっと多くの人に知ってもらって、青島の人たちを中心にみんなでもっと盛り上げていきたいです。青島臼太鼓踊り、そして青島を盛り上げていくこと、自分たちがやらねばと思います。【弓削】盛り上げようと頑張っている若者たちをとても頼もしく思います。すでにそれぞれの役割など彼らで考えているほど積極的です。これまで、青島臼太鼓踊りが受け継がれてきたことに感謝し、民俗芸能を通じて生まれている地域のつながりを大切にしていきたいと思います。

みんなの居場所でありたい

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 【杉田】青島に移住してきた人も増え、若い人も増えていると思います。移住で青島にきた方や青島に住んでいなくても、青島臼太鼓踊りに興味を持った方は、ぜひ参加して、一緒に踊ってほしいと思います。【黒木】僕たちの同級生にも県外にでている人もいますが、成人式の時には全員で踊ります。僕たちもそうでした。県外で頑張る仲間が地元に帰りたいと思った時、帰ってこれる場所であり、そのきっかけの一つとなれるといいなと思います。

ライター後記

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 民俗芸能を初めて身近で目にしました。一体感があり、躍動感のある勇壮な踊りに引き込まれていきました。民俗芸能には一つ一つ歴史があり、受け継いできた人たちの思いが詰まっています。「その思いを自分たちが受け継いでいかねば」と若い世代の熱い思いを聞くことができ、地域を想い大切にすること、そして伝統を守っていくことの大切さ難しさを感じました。地域を愛し、受け継いでいこうとする若い世代、そして、その若い世代を支え見守る先輩たち。互いを認め合い、すてきな関係であることが取材中も伝わってきました。取材するまで私も詳しく知りませんでしたが、宮崎には多くの民俗芸能が残っており、毎年開催されているみやざき民俗芸能まつりなど、民俗芸能に触れる機会があります。ぜひ一度みていただきたい、そして多くの人に知ってもらいたいと思います。そして、地域の祭りなど地域の行事に参加してみるのも良いのではないでしょうか?私も地域の祭や行事に参加してみようと思います。

第31回みやざき民俗芸能まつり

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