20do

  • Twitter0
  • facebook0
  • LINE

自然体で居られる場所で、叶えたい夢のために

インタビュー - 2017.11.30
""

 私たちが住む宮崎は、海と市街地がとても近いことで有名です。ここ数年、季節関係なく海へ足を運ぶ日常が根付いてきています。海は楽しいことだけでなく、危険がつきもの。青島には海と人の安全を守っている人たちがいます。それは、日本財団海洋グループが推進する統合的沿岸域管理を目的とした渚の交番プロジェクト。2010年6月に日本で初めて、青島海岸にオープンしました。私たちの身近にある海で、働く人ってどんな人がいるのかな?好きなことを仕事にできるってうらやましい!など渚の交番プロジェクトの山本博也さんにお話を伺いました。

""

▲宮崎キャリア・デザインスクール訓練生のもるる、ゆずゆず、だいこん、げん、ナビゲーターのくぼちゃん

 山本さんは、宮崎県出身。現在は渚の交番でライフセーバーをしています。高校卒業後は、プロサーファーになるためオーストラリアへ留学。日本人で初めて、ハワイオアフ島で25フィート(約8メートル)の大きな波(通称:ジョーズ)に乗り、海外の雑誌の一面を飾ったことがある方です。

自分を変えるきっかけは、大きな波へ向かうことでした

""

【だいこん】元々僕も熱い心を持っていたのですが、今は何をやっても自分を責めてしまい、自信が持てません。山本さんは、どうして大きな波に向かっていける熱い心を持てるんですか?【山本】実は、子どもの頃は目標とかも特になく、中身が薄っぺらな感じで、内気だったんですよ。【だいこん】どうして変わることができたんですか?【山本】きっかけは、サーフィンを始めたことでした。高校生の時、学校に行きたくない!と家に閉じこもった時期があって。そんな時に兄がサーフボードを渡してきて、一ツ葉の海へ連れ出してくれて。最初は、波が自分に迫ってくるのが怖くて、それでもがむしゃらに波に向かっていきました。慣れてくると、波に乗るのが楽しく夢中になり、心も体も強くなっていきましたね。それからはプロのサーファーになるために、毎日海に行って、登校したりと多くの時間を練習に費やしてきました。

海外生活は厳しく、たくさんの挫折を経験

""

【げん】サーフィンと出会い、山本さんの気持ちが大きく変わったんですね。高校卒業後、プロのサーファーになるため、海外行きを決意した時、不安はなかったんですか?【山本】滞在中、ワーキングホリデーの期間が終わったら、自分はどうなるんだろう…って、不安は常にありました。海外で生活している時には、とにかくプロになりたい気持ちが強くて、たくさんの大会に出ていました。でも、プロの道はそんなに簡単ではなくて。結果が残せず悩んだ時に、25フィート(約8メートル)の大きな波(通称:ジョーズ)に挑戦しました。そこで初めてサーフィンで褒められたんです。大会でいい結果を残すことだけが、大切ではないと気がつきました。今でもビッグウェーブに乗る挑戦の日々が続いています。台風が来たら、よし!いい波がくるぞ!ってワクワクしますね。

大好きな海で仕事をするため、自分ができることを探した

""

【げん】好きなことを仕事にしたいけど、実際は難しいと思います。山本さんは好きなことを仕事にするのに、妥協はしなかったんですか?【山本】海外から宮崎へ帰ってきた時は、仕事がなく青島で海に潜って魚を捕まえたりして、自給自足の生活をしてました。ライフセーバーの仕事を青島で始めたのは、3年前からです。きっかけは奥さんの一言でした。ハワイから宮崎に帰ってきて、すぐに家族が増えることになって。家族を守るためにも、ちゃんとした仕事につきたいと、いろんな仕事をしました。そんな中、私が元気のない姿を見て奥さんが「波に乗ってないあなたはあなたらしくない、海が好きなら海で働けばいいんだよ」と言ってくれて。正直、好きなことを仕事にして生活をするのは簡単ではなかったです。私の場合は、本当に好きなことに出会えたからこそ、自分の理想に近づけるにはどうしたらいいのかを考えて動けていたんだと思います。

人を守り、海を守る。ライフセーバーの可能性拡大を目指して

""

【くぼちゃん】山本さんが考えるこれからの理想を伺いたいです。【山本】日本で初めてのライフセーバー公務員化の架け橋になる存在になりたいと思っています。海外の海には、必ずライフセーバーがいて、海を管理する場所があります。そして、みんな公務員として働いているんです。海を楽しむ人たちにとって海を守る私たちがいることで、海がもっと身近で安全なものになると思っています。地域が盛り上がっている今だからこそ、ライフセーバーが当たり前にいる環境をつくっていけたらと思っています。あとは、やっぱり若い人たちともっと話がしたいですね。これからをつくっていく若者たちと、手を組んで地域を盛り上げていきたいです。

 爽やかな笑顔の中に、強い想いを感じる山本さんのお話。座談会の途中、目に涙をためているメンバーがいたりと、熱い時間になりました。『人生で1つだけ、好きなことが見つかれば、それだけで幸せだと思う』という山本さんの言葉がとても印象に残っています。好きなことってなんだろう?と考えてパッとでてこない人、好きなことが幼い頃からある人、それぞれだと思います。大なり小なり関係なく、何かのきっかけで一生挑戦したいと思える好きなことに出逢えるのかもしれません。