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ITを味方に!中学生向けエンジニア講座を実施

CAREER

宮崎市立青島中学校職業体験学習

宮崎市立青島中学校で長年行われている「職業体験学習」。コロナ禍で中止されていましたが、2022年8月に2年ぶりに実施されました。 今回は、宮崎市でweb制作などを手掛けるIT企業、株式会社Katatiumの代表取締役 東郷剛さんがエンジニア講座を行いました。近年、学生たちのなりたい職業ランキング上位にも登場する「エンジニア」。具体的にどんなお仕事なのでしょうか? 当日の様子を取材しました。

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「働くリアル」を知ってほしい

泊 彰子先生「当校で取り組んできた、中学2年生向けの職業体験。コロナ禍で中止しており、今回2年ぶりに実施しました。感染症対策を行い、事業所の皆さんのご協力で実施できました。 実際の社会人の声に触れ、実際の業務や現場について知ることで、生徒たちに働くリアルを知ってもらえたらと思っています。」

エンジニアという職業とITが生み出した功罪

今回講師を担当したのは、宮崎市のIT企業・株式会社Katatium(カタチウム)代表取締役 東郷 剛(とうごう つよし)さん。まず自身の経歴やwebサイト制作に関わる人々、その中でエンジニアがどんな役割を担っているのかなどをお話されました。

デザイナー・マーケター・プログラマなど、ひとつのwebサイト制作に数多くの人員が関わっている

東郷 剛さん「宮崎市出身で、宮崎南高等学校へ進学しました。幼いころから、手に職をつけていつか独立したいという思いがあり、当時は美容師を目指していました。福岡の美容専門学校に進学し、美容師免許を取得。

その後、美容室に就職しましたが、環境に馴染めず体調を崩してしまったんです。真面目すぎたのか(笑)、休憩時間もうまく休憩をとれずにずっと立ちっぱなし。当時は40キロ代まで、体重が落ちてしまいました。

一度リセットしようと、県外へ行きました。印刷機器を作るメーカーの工場に勤め、外国人労働者に囲まれながら、とにかく働きました。そこで出会った方たちにパワーをもらって少しずつ元気になりました。

その後、27歳の時にUターンし、アプリを開発する企業に出会いました。それが私のITとの出会いです。そこからアプリやシステム開発、webなどの知識を身につけ、2016年に株式会社Katatiumを設立しました。

web制作ひとつをとっても、営業やマーケター、ライターやデザイナーなど、様々な役割があります。その中でもエンジニアは、システムやアプリに「どのような機能をもたせるのかを設計し、プログラミングの技術を用いて作り上げる」役割を担っています。

ITが出現したことで良いこともあれば、悪いこともあります。例えば、今手にとっていただいた伝統工芸品切子を例に話します。元々お客さんが購入するまでに、バイヤーがいて、百貨店があって、はじめてユーザーが購入していました。

ECサイトが出現したことで、生産者が直接web上で商品を売り買いできるようになりました。生産者が提示する額でユーザーは商品を購入できるようになり、想いを直に聞くことができるようになりました。一方で、仲介していた方たちの仕事を奪いました

ITを活用することで効率化を図り、生産性を上げることができます。しかし、今までの構造を変えてしまう。人間だからできることを改めて考えながら活用しなくてはなりません。」

「知らずに怯える」ではなく「知って楽しむ」

ITの活用には、便利な反面リスクもあります。身近なFree Wi-Fiについてお話されていました。

東郷 剛さん「Free Wi-Fiは便利ですが、ハッキングのリスクも高くなります。同じFree Wi-Fiに不特定多数の人がつながっている状態は、知らない人の家と自分の家のドアがつながっているような状態。ガチャって知らない人が突然入ってくる可能性があるんです。

自分のデバイスへの侵入を防ぐセキュリティソフトを入れたり、接続するネットワークは制限するなど、適切な対策を取る必要があります。お家に鍵をかけるようなイメージですね。

わからないから怖い、ではなく、どんな構造になっているのか、まず知ってほしいです。その上で、上手く備えて、楽しく豊かに活用してほしいですね。IT知識を学生時代から詳しく身に着けておくことで、かなり未来の選択肢は広がります。」

講話のあとは、実際にwebサイトを制作。裏側の構造を知ることで「ITは良くないイメージがあったが、プラスのイメージに変わった」「エンジニアになりたいと思っていたが、より具体的な仕事がわかった」といった感想が聞かれました。

これからも成長が見込まれるIT業界。様々な社会課題の解決の手立てとなることが期待されています。学生時代にITの知識や技術を楽しみながら身に着けておくことで、豊かな人生につながるかもしれません。ぜひまずは知ることから、はじめてみませんか?

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