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学生時代の経験をやさしさと強さに。寄り添う看護へ

WORK

一般社団法人 潤和リハビリテーション振興財団 潤和会記念病院甲斐 裕人さん

病気や怪我などを患った患者さんに対して、「人を看る」という視点でケアを行う看護師という仕事。今や、人々の生命と生活を支える専門職として、看護師の活躍する場はどんどん広がっています。 今回は、治療や療養、緩和ケアなど複数の病床機能を併せ持つケアミックスの機能を持った潤和会記念病院で、看護師として活躍する甲斐 裕人さんにお話を伺いました。

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15歳から親元を離れ、部活に打ち込んだ学生時代

自己紹介をお願いいたします!
甲斐 裕人(かい ゆうと)宮崎県延岡市出身の23歳です。 中学時代からハンドボールに打ち込んでいて、部活動で推薦され、小林秀峰高等学校に入学しました。高校と実家がかなり離れているので、15歳から親元を離れ、寮生活を送っていましたね。 その後、宮崎県西都市にある宮崎医療福祉専門学校で看護師の勉強をし、21歳の時に今の病院に就職しました。
15歳から寮生活だったんですね! 高校時代はどんなふうに過ごしていたのですか?
通っていた高校のハンドボール部は、宮崎県の中でも強豪校だったので、練習はとてもハードでした。 ハンドボールの練習に明け暮れる高校時代でしたね。 親元を離れての寮生活で、厳しいこともありましたが、その時の経験があったからこそ今の自分があるなと感じています。 看護師になろうと決意したのも高校生の時です。
どんなきっかけがあったのでしょうか?
高校生の時、肺気胸で入院したことがきっかけです。 それまでは部活第一だったので、あまり将来のことは考えていませんでした。入院して、病気という辛さもありましたが、入院した時期が大会直前だったので、気持ち的にもかなり落ち込んでいたんです。 そんな中で、看護師さんに励ましてもらったりし、病気の治療だけでなく、人の心に寄り添って役立つ仕事っていいなと思って、看護師を目指すことを決めました。

仕事と趣味の両立を目指し、自分で選択してきた道

専門学校、就職と宮崎県内で過ごされていますが、 県外に出たいなと思ったことはなかったのですか?
実は、進路選択のタイミングや就職のタイミングで宮崎から出ようと思ったこともありました。 しかし、15歳から寮生活をしていたので、県外の大学に出て1人で生活することの大変さはその時から感じていて。さらに、部活と学業の両立もしたかったので、県外だと部活で怪我をした時の不安などもありました。 就職に関しては、ハンドボールがしたいという気持ちはずっとあったので、仕事ができて、ハンドボールの仲間がいる宮崎の環境というのは、僕にとってとても大きかったですね。
就職活動はどのように進めましたか?
看護師の業界には、「病院奨学金制度」というものがあります。これは、病院が学費の貸与を行う代わりに、その病院で一定期間働くことにより、返済が免除になるという制度です。 この話を学校の先生から聞き、今の病院に就職しました。学費の心配をしている学生さんもいるかもしれませんが、これから看護師を目指す方は知っておくといいと思います。
潤和会記念病院ホームページ(https://www.junwakai.com/index.html)
所属している病棟はどんな役割を担う病棟なのでしょうか?
僕が今所属しているのは、地域包括ケア病棟という病棟になります。治療が終了し、病状が安定した後、在宅や施設に帰るのに不安がある患者さんに対して、日常生活動作のリハビリを行ったり、安心して帰れるよう退院調整したりする病棟です。 就職したばかりの時は、業務のスピード感についていけなかった時もありました。しかし、先輩に相談したり、支えてもらったりし、今は楽しく仕事ができています。 もちろん大変なこともありますが、高校時代の部活で忍耐力を身に付けたからこそ、社会人になっても壁を乗り越えられているのかなと感じます。
お仕事の中で大事にされていることはどんなことでしょうか?
学生時代は、患者さん1人を受け持って、しっかり話すことができていました。しかし、実際の現場はそうではなく、さまざまな業務をこなしながら、多くの患者さんと向き合わなければなりません。 だからこそ、患者さんの話に耳を傾けることを心がけて、安全に入院生活が送れるように気をつけています。 特にコロナ禍で、面会が制限されるようになり、患者さんのご家族も不安に感じている方も多くいるので、できるだけ安心してもらえるような関わり方をしています。 退院に向けて看護をしていく病棟なので、元気になって帰っていく姿を見たり、感謝の言葉をもらったりした時はやっぱりうれしいですね。
患者さんの病室を訪問し記録をする甲斐さん

どんな状況でも自分ができることを精一杯頑張って

外科や内科、施設などいろいろな病棟や部署がある病院と伺っていますが、 看護師として今後の目標を聞かせてください!
病気が発症したばかりの急性期と言われる状態から病状が安定した慢性期、そして介護施設や訪問看護ステーションなど幅広い機能を持つ財団だからこそ、看護師としても幅広い経験が積めるのがここで働く魅力の一つだと思います。 今後は、患者さんが今いる病棟に転院・転棟してくるまでに、どういう経過を辿ってこられるのか、手術室やICUなど急性期と言われる部分も勉強して見たいなと思っています。 まだ就職して1年半ですが、これから後輩もできると思うので、お手本になるような看護師に成長していきたいです!
病棟の看護師長と談笑する甲斐さん
最後に、宮崎の若者へのメッセージをお願いいたします!
ちょうど、僕が専門学校生の時に新型コロナウイルス感染症が世の中に蔓延し、僕自身も専門学校の現場実習に行けず、制限を受けたりしました。 今の学生の皆さんも新型コロナウイルス感染症のために学校行事がなくなったり、以前は当たり前だったことも結構制限を受けているなと感じることがよくあります。 日常生活や学校生活で制限を受けることはあっても、自分自身ができることを諦めてほしくないなと思うんです。 どんな状況でもできることはあると思うので、今自分ができることはなんだろうと考えて、精一杯頑張ってほしいですね!

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