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海なし県サイタマからミヤザキ移住。宮崎産のキャビアを世界へ

WORK

ジャパンキャビア株式会社畠山 健さん

純国産熟成フレッシュキャビアのパイオニアとして、ANAおよびJAL国際線ファーストクラスの機内食に選ばれ、日露首脳会談やG7伊勢志摩・広島サミットの晩餐会にも採用されている、高級食材「宮崎キャビア1983」。その製造・販売を手掛けるジャパンキャビア株式会社で営業を担当するのが畠山健さんです。国産キャビアというまだまだ小さなマーケットで自社商品の価値を広めながら、新規開拓からクライアントとの関係構築まで幅広く活躍中。営業職の魅力や独自の信念を伺いました。

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海への憧れがつないだ、宮崎との縁

自己紹介をお願いいたします!
ジャパンキャビア株式会社の畠山健(はたけやま たけし)と申します。埼玉県出身、昭和53年生まれの46歳です。2011年に夫婦で宮崎市に移住しました。 ご存知のように、キャビアとはチョウザメの卵を塩漬けして熟成した高級食材です。我が社は県内の養殖業者さんから卵を持ったチョウザメを買い、卵を加工してキャビアを製造販売しています。
2013年に誕生した「宮崎キャビア1983」の魅力を知ってもらい、取引先を増やす営業担当として、海外は香港、上海、深圳、国内は沖縄から北海道まで幅広く飛び回っています。 百貨店や高級ホテル、高級飲食店に使ってもらったりすることで、「宮崎キャビア1983」のブランディングを進めています。
宮崎市に移住したきっかけは何だったのでしょうか?
海のない県で育ったので、いつか海の近くに住みたいという憧れもあって。2011年3月11日に発生した東日本大震災を機に、どうせなら今かな、と移住しました。 私は元々魚が好きで、幼い頃から釣りが好きでした。いつか魚に関わる仕事がしたいという気持ちがありました。 ある時テレビで宮崎でチョウザメの養殖が行われていることを知り、小林市にある県水産試験場に直接連絡して見学のお願いしたところ、受け入れてくださって。研究施設を案内してくれたり、ご苦労している点など話してくれました。 その後、宮崎市でチョウザメの生産者が組合を作ると聞き、これは自分しかいない!と手を挙げて宮崎キャビア事業協同組合に入社しました。 最初は、現社長と私の2人以外は生産者という組織だったので、営業や事務は全て2人で行いました。だんだんと人が増え、工場も建ち組織も大きくなり、株式会社を設立して今年で10年になります。

営業は「断られて当たり前」の精神で

「宮崎キャビア1983」とはどんな商品ですか?
チョウザメは1983年、キャビアの本場ロシアから日本政府へ友好の証として200匹が寄贈されました。その一部が宮崎県水産試験場に導入され、小林市にある分場でチョウザメ養殖の研究がスタートしました。 30年にわたる水産試験場の研究とキャビアの開発期間を経て、2013年に初めて純国産フレッシュキャビア「宮崎キャビア1983」が誕生。感謝と誇りの気持ちを込めてブランド名にその年号を入れています。 キャビアの生産量は年間約800kg。取引先は1000件を超えています。2019年4月よりアメリカへの輸出も本格化しました。対EU、対中国へも準備を進めているところです。
国産キャビア、宮崎キャビアの認知自体がないなか、どのような営業活動をしているのですか?
「宮崎キャビアの紹介で来ました。3分ぐらいお時間いただけませんか?」と、サンプル持参の飛び込み営業が多いです。電話やメールをしたところで返事は来ないし伝わらないし、アポイントを取っていると、特に飲食店は1日に何軒も回れないですから。 うちのキャビアは雑味がなくすっきりした味わい。自信を持ってお勧めできます。ただキャビアって生活“非”必需品の最たるものなので、高くても使ってもらうにはその良さを何度も何度も言い続ける必要があります。
飛び込み営業ってハードルが高そうですが、抵抗はなかったですか?
私は特にないですね。学生時代のアルバイト探しも結構飛び込みでやっちゃってました(笑)。 もちろん、連絡してアポイント取って時間を決めて、という方が良いとは思います。でもみなさんお忙しいので、電話して断られてしまうと紹介する機会すら逃してしまうことが本当に多いんです。だから無礼を承知で突然訪問させてもらっています。その方が商品を見てもらえるし、イエス・ノーの判断も早くもらえます。 断られたら「そうか、よし次!」って切り替えればいいだけの話です。
そのメンタルの強さはどこで鍛えられたのでしょう?
「釣り」かもしれませんね。基本的に釣れなくて当たり前なので。 キャビアの営業は、釣りに例えると、餌をまいて当たりがくるのって2年後くらいだったりします。しばらく経って、「そう言えば…」って思い出してもらって連絡いただいたりすることが結構あります。「2年間くらいは結果を期待して連絡を続けよう」と前向きかつ長期スパンで構えていられるのも、営業で簡単に心が折れない秘訣かもしれませんね。 あと「いいお店、いいホテルは意外と塩対応がない」ということ。だから高級店めぐりはそんなに苦じゃないのかもしれません。こちらが丁寧にお願いすれば、断り方も丁寧にして頂けますので。むしろ色々な出会いと学びがあり本当に楽しいですよ。 それに「案外わらしべ長者的に紹介してもらえる」ことも大きいですね。「うちは今すぐ使えないけど、ここ行ってみたら?俺の名前出していいから」って違うお店を紹介してくださって、そこから営業して成約した案件はいくつもあります。 営業時に大事にしているのは「即レス」。連絡があったらすぐに返事をするように心がけています。チャンスを逃したくないですから。

「図太さ」で切り込み、「違い」を楽しもう!

私たちの住む宮崎市。魅力や可能性はどこにあると思いますか?
私たちはキャビアの製造販売に加えて、2018年から商社事業も始めました。マンゴーや日向夏、キンカンなど宮崎の食材を都市部のシェフたちに紹介・販売しながら、逆にシェフたちを呼んで農場などを実際にみてもらうこともあります。 北は佐土原、南は青島、西は高岡と宮崎市って意外と広いので、野菜やフルーツだけ見てもいろんなものがあります。特に、力を入れている柑橘類は種類も多いし、生産者によって味も全然違う。まだ外に知られていない素晴らしいものがたくさんあるのも魅力です。 ただ、ちょっと見た目が悪いと農家さん自身がB品、C品と言ってしまうのがもったいないなと思っています。「これは◯◯円です。買いますか?」でいいんじゃないでしょうか。ナンバーワンとか最高級でなければ県外にアピールできないというマインドもあるように感じています。
最後に、宮崎の若者へのメッセージをお願いします!
営業職に限って言うと、「要らない」「興味ない」と言われる前提で商品やサービスを売り込んでいける、ある種の図太さが必要だと思います。断られて当然、という視点に立ってみれば、断られても想定内なので凹む必要もありません。 宮崎と言う遠い南国の、キャビアと言う生活“非”必需品の最高峰を飛び込みで売り歩く。そりゃ断られても当然でしょ、と(笑)。でも、このやり方が一番成約率が良いんです。もちろん飛び込み先は入念にリサーチしています。 外からみると、例えば東北が外国に感じるように、宮崎も外国のように感じられています。そのギャップ(自分の期待や思い込みと逆)をまず楽しめるマインドが、何をするにも大事かなと思います。 どっちが上とか下とかではなく、「違うことが面白い」。 県外から来た自分にとっては宮崎の魅力を伝える今の仕事がとても面白く感じています。 また、若い時の経験は20年後に伏線回収のように鮮やかに活きてくることがあります。だからアルバイトはたくさんやった方がいい。営業に限らず、何事も10手先を見越して、逆算して出し手を考えるクセをつけると、不意のトラブルも慌てずに済むので、おすすめです。

●ジャパンキャビア公式webサイト

https://www.japancaviar.jp/

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