デイサービスの価値観改革!高齢者の未来の選択肢を広げるために
WORK
株式会社 未来図Labo デイサービス未来図 東大宮店 副管理者 今村 美保さん
\ 今村 美保さんってこんな人! / ■「在宅生活の限界点を引き上げたい」利用者の未来のために動く理学療法士 ■アスレチックトレーナーとして、陸上競技者をサポートする一面も! ■心が動いたチャンスは全力で掴む!フットワークの軽さを武器に そんな今村さんのこれまでの歩みとは?詳しく話を伺いました。
たくさん遊んだ学生時代。先生の助言で、理学療法士の道へ
自己紹介をお願いいたします!
株式会社 未来図Labo(ミライズラボ)、デイサービス未来図 東大宮店で副管理者をしています、今村美保(いまむら みほ)です。宮崎県都城市出身、1990年生まれの34歳です。
都城市の高校を卒業後、宮崎市にある宮崎リハビリテーション学院へ進学。理学療法士になるための勉強をしました。
理学療法士の国家資格取得後は、病院勤務を経て株式会社 未来図Laboに就職しました。現在は、デイサービスに通われている利用者さんのサポートなどを行う傍ら、宮崎県スポーツ協会認定アスレチックトレーナーとしても活動しています。
どのような学生時代を過ごされましたか?
高校時代は、とにかく沢山遊びました!目の前の楽しい事が自分にとって最優先でしたね。
将来について考えることを先延ばしにしてたので、卒業間近になっても進路が決まっていなくて。
そんな私に対して先生は将来を考える際には、長く続けることができる仕事かどうかという長期的な視点を持つことも必要だということをアドバイスしてくださったんです。
その時に勧められたのが「理学療法士」(※)という仕事でした。
※理学療法士とは、座る・立つ・歩くといった基本動作能力の回復や維持をすることで自立した日常生活が送れるよう支援するリハビリの専門職のこと
先生のアドバイスが、理学療法士という仕事を目指したきっかけだったんですね。
理学療法士の仕事は、女性のライフステージの変化にも柔軟に対応できて、病院でも介護施設でも幅広く活躍できる。
先生のアドバイスはとても現実的で、漠然と華やかな業界の仕事に憧れがちだった当時の私の心に、スッと入ってきたんです。
理学療法士を目指し専門学校へ進学。3年間学び、国家資格を取得後、病院へ就職しました。
病院ではどんなお仕事をされていたのでしょうか。
入院患者さんの身体機能を回復させるためのリハビリ計画を作成したり、リハビリ訓練を行っていました。
理学療法士が作成した計画をもとにリハビリを行い身体機能を回復させ退院する、という流れが本来理想的です。しかし理学療法士としての経験が浅いうちは計画がうまくいかず、リハビリが難渋することもありました。
リハビリがうまくいくかどうかで、「退院後に自宅に戻れるか、施設に入るか」が決まります。患者さんの人生を大きく左右してしまうという、そのプレッシャーに押しつぶされそうでした。
身体機能の回復が退院時期に間に合わず、退院後、患者さんが介護施設へ入所するという場面に立ち会うこともあり、すごく悩んだ時期もありました。私じゃなくて他の理学療法士が担当していれば、患者さんを自宅に帰してあげられたかもしれないって。
そんな時、職場の上司として出会ったのが、後に株式会社 未来図Laboの代表を務める金子茂稔(かねこ しげとし)さんでした。
金子さんは、悩んでいる私に寄り添い、理学療法士として働き続けるための道標を作ってくれました。
この時の出会いがあったから「利用者の余生の過ごし方の選択肢を広げたい」という信念を持って仕事ができているのだと思います。
病院での勤務を経た後、金子代表にお誘いいただいことがきっかけで未来図Laboで働くことになりました。
可能性を奪わない支援。在宅生活の限界点を、引き上げていきたい
現在勤務されている株式会社 未来図Laboのことを教えてください。
未来図Laboの商号には、「未来図 = me(私を)-rise(奮起させる)」という想いが込められています。
利用する方々が奮起・向上できる企業風土を作りたい。そのために、本当に必要な支援のみを提供する「徹底した自立支援」を行っています。
一般的な介護施設は、施設職員が利用者を「お世話する場所」になっていることがほとんどです。例えば、利用者がお茶を飲みたい時には、施設職員がお茶を準備するというように。
でもここに通ってくださっている利用者さんには、ご自身でお茶を注いでもらうんです。
デイサービス内での動作そのものがリハビリになるように、できることは自分でやってもらい、本当に支援が必要な部分だけをサポートしています。
徹底した自立支援が未来図Laboの強みなんですね!
未来図Laboでは「デイサービス未来図」というデイサービス(※)施設を市内で運営していて、神宮店・加納店・東大宮店という3つの施設があります。施設ごとにサービス内容・ケアプランの特色が異なることも大きな特徴です。
※デイサービスとは、利用者が施設に通い、食事や入浴・機能訓練などを日中に受けられる介護サービスのこと
神宮店や加納店は、自分で日常生活を送ることはできるけど、筋力が衰えていたり、歩行や立ち上がりに見守りが必要な方のための施設です。リハビリも筋力トレーニングに近く、見学に来られた方からは「こんなに動くの?」と驚かれることもあります。
一方、私が勤務している東大宮店は、日常生活で介助を必要とする方に利用していただくための施設です。自宅でのお風呂やお食事が難しくなった利用者さんをケアできるような設備があったり、そのための人員配置が設定されています。
もちろん、身体の状態に合わせたリハビリを行い、在宅で過ごす時間を増やすためのサポートも行います。
介護する側にとっては、全ての利用者に同じ支援を行う方が楽だし、時間もお金もかからない。
でもそれだと過剰な介護になってしまい、かえって利用者の将来の選択肢を奪ってしまう可能性があります。そのため、施設ごとに対象利用者を絞り、適切な支援が行えるような仕組みを作っているんです。
利用者さんの可能性に、お金と人材を投資する覚悟を持ってサポートを行っています。
登山が大好き!恩師を慕い、陸上アスレチックトレーナーにも挑戦
休日の過ごし方を教えてください!
職場の皆さんと、登山に行くことが多いですね!
他愛もない話をしながら山に登っていると、とてもリフレッシュできるんです。
最近では、難易度が高いと言われている、延岡市の大崩山(おおくえやま)にも登りました。
平日は一緒に仕事をして、休日は一緒に山に登って。こんなに仲の良い職場のメンバーに恵まれて、本当に幸せだと感じますね。
アクティブな休日を過ごされているんですね!
プライベートでは、宮崎県スポーツ協会認定アスレチックトレーナーとして陸上トレーナーの活動も行っています。
始めたきっかけは、兄の恩師で、現在、宮崎県立都城商業高等学校に勤務されている今村修(いまむら おさむ)先生に「トレーナーをやってみない?」と誘っていただいたこと。
高校時代に陸上部に所属していましたが、その時は幽霊部員だったんです。元々陸上が好き、というタイプではありませんでした。でも修先生のもとでトレーナーをしてみたいと思い、トレーナーの活動を始めました。
フットワーク軽く、自分の心が動くことには何でも挑戦したいと思っています!
好きなことを楽しんで!心が動いたその先に、未来は待っている
理学療法士の仕事をやっていて良かったなと思う時はどんな時ですか?
デイサービスの利用者さんは高齢者。体力や身体の機能が低下していくのが普通で、新しく何かができるようになったり、体力を維持するには、たくさんの努力が必要になる年代なんです。
それでも、元気になりました!と利用者さんのご家族に言ってもらえたり、利用者さんご自身に体力がついたことを実感してもらった時は、この仕事をやっていて良かったなと感じます。
これからの目標を教えてください。
後進育成を頑張っていきたいです。
もともとキャリアアップには興味がなく、ずっと現場で理学療法士として頑張りたいと思っていたんです。でも、自分より動ける若手の職員たちが毎年入社してくるのを見て、「現場で誰よりも動く」ことを自分の強みにし続けるのは難しいと痛感して。
「いつまでも現場のプレイヤーではいられない。スキルアップしたい。」と代表に意思表示をして、人材育成やマネジメントなどを行う役職をつけてもらいました。
これまで私は、「在宅生活の限界点をできるだけ引き上げたい」という想いを持って、利用者さんと向き合ってきました。これからは、同じような想いを持った職員を育成しながら、デイサービスの価値観を変えていきたいと思っています。
宮崎の若者へメッセージをお願いします!
人との出会いを大切にして欲しいです。チャンスは、人との出会いから始まると思うから。
私は、未来図Laboとアスレチックトレーナー、2つの大切な仕事と出会うことができました。この2つに出会えたのは、人との出会いや助言を真剣に受け止め、そこから生まれたチャンスを全力で掴んできたからだと思っています。
自分がやりたいと思ったら、フットワークを軽くして、とりあえず飛び込んでみてください。たくさん遊んで好きなことを楽しんで、自分の心が動いたら目の前のチャンスを全力で掴んで欲しいと思います。