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未来から逆算する、戦略的キャリアデザイン。なりたい自分を想像しよう

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TNAソリューションデザイン株式会社 専務取締役 兼 事業部長竹原 沙織さん

\ 竹原 沙織さんってこんな人! / ■クライアントの魅力を引き出すWebディレクター ■2人の子を持つお母さん。無理をしないことが、仕事と子育ての両立の秘訣 ■自らのキャリアをもとに、「みやざき女性の活躍推進会議」企画委員としても活躍 そんな竹原さんのこれまでの歩みとは?詳しく話を伺いました。

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活発な幼少期。色んなスポーツに挑戦、成功体験を積み重ねる

自己紹介をお願いいたします!
竹原沙織(たけはら さおり)長崎県佐世保市出身、1988年10月生まれの35歳です。 幼少期を長崎県で過ごし、親の仕事の都合で高校生の時に宮崎県宮崎市へ。宮崎県立宮崎商業高等学校に進学しました。 卒業後はTNAソリューションデザイン株式会社へ就職。現在は専務取締役兼事業部長として仕事をしながら、「みやざき女性の活躍推進会議」(※)企画委員としても活動しています。

※女性の多様な働き方や、性別に関わらず誰もがいきいきと働ける環境の実現を目指すために設立された組織。

どのような幼少期を過ごされましたか?
とにかく活発で、色んなスポーツに挑戦しました。 幼稚園の頃に水泳を始め、小学時代は地元・長崎のフットベースボール少年団チームに入り練習をしていました。バドミントンもやっていましたね。
いろんなスポーツにチャレンジされたんですね!
「やれば自分でもできるんじゃないかな」という気軽な気持ちで挑戦してみると、意外とできたんです! スポーツだけでなく、色んなことにフットワーク軽く挑戦して得た成功体験が積み重なり、今の自分に繋がっている気がします。
成功体験が「やればできる」という自信につながったのですね! 進学先に商業高校を選択されたのはなぜですか?
「大学でこれをやりたい!」ということが見つかっていなかったのが理由の一つかなと思っています。 高校在学中に資格やスキルを身につけて卒業後は就職しよう、と考えて商業高校への進学を決めました。
高校ではどんなことを学ばれていたのですか?
プログラミングを学ぶ学科に在籍していました。 父の仕事柄、常に最新のIT機器に触れられる環境で育ちました。そのため、幼い頃から自然とIT分野に興味を持つようになったのだと思います。
どのような経緯でTNAソリューションデザイン株式会社に入社されたのですか?
高校生の時に参加した、「応募前ジュニアワークフェア(※)」がきっかけです。 フェアではIT系企業がとても人気で、TNAソリューションデザイン株式会社のブースにも説明を聞こうとする高校生が殺到していました。 高校でIT関係を勉強していたこともあり、私も七十何番目かに並んで順番を待っていたのを覚えています。その後ご縁をいただき、制作メンバーとして入社しました。

※応募前ジュニアワークフェアとは、宮崎労働局が企画する高校生を対象とした合同就職説明会。応募前に企業説明を聞くことで、ミスマッチによる早期離職防止や地元での就職を促す。
 

クライアントの想いを「デザイン」で代弁。価値あるWebサイトを作るために

TNAソリューションデザイン株式会社はどのような企業ですか?
1993年に米国カリフォルニア州で創業。当時の主な仕事は、日本の大手テレビ局に情報を提供するリサーチ業でした。そこで、さまざまな形態で集まってくる情報を整理し、デザインして提供することにより価値を高めることができると気づきます。 その後、1996年に本拠地を宮崎に移転。県内初のWeb制作会社として、これまでに多くのコンテンツやデザイン制作に携わってきました。 Web制作会社としての認知度が高かった当社ですが、最近は企業のコンサルティングに入り、CI戦略(※)のサポートを行うことも増えたため、デザイン会社として幅広く活動をしています。

※CI(コーポレート・アイデンティティ)戦略とは、企業のビジョンや価値観を明確にして体系的なイメージやデザインで発信することにより、企業ブランドを社会に浸透させるビジネス戦略のこと。

 

TNAソリューションデザイン株式会社  公式Webサイト

入社当時はどんなお仕事をされていましたか?
PhotoshopやIllustratorを使った制作、Webサイトのコーディングをしていました。 デザインを考える上では、クライアントの事業内容や抱えている課題を知ることも大切です。最初の5年間は、制作業務と並行しながらディレクターとしてのスキルも身につけました。
お仕事をする上で大切にしていることはありますか?
クライアントの想いや魅力を、デザインで代弁してあげることが私たちの仕事です。クライアントの事業をしっかりと理解していなければ、本当に良いデザインを制作することはできません。 そのため、広い視野でクライアントの事業を理解する姿勢を大切にしています。 事業形態はどうなっているのか、どのように利益を出しているのか、事業が成長するためにどのような努力が必要かといった点をヒアリングしながら、一緒に経営しているつもりで理解を深めていきます。 特に、自分に馴染みのない業界の場合、事業を理解しデザインに落とし込んでいくところに難しさとやりがいを感じますね。
経営・マーケティング視点でデザインを制作されているんですね!
Webサイトは、営業や採用などの窓口。サイトを見て感じた印象がそのまま、その会社へのイメージに繋がります。 この色が好きだからWebサイトのメインカラーはこの色!というように、クライアントの好みだけで制作物をつくってしまうと、本当に効果的なWebサイトは制作できません。 事業の方向性を整理した上で制作物に落とし込んでいく、という考えをクライアントへお伝えしています。

お仕事の必需品はPC。休日は家族とキャンプへ!

お仕事の必需品を教えてください!
パソコンです。 一緒に働いているデザイナーがプレゼントしてくれた、MacBookケースを使っています。
お休みの日はどのように過ごされていますか?
キャンプが好きなので、家族とキャンプに行くことが多いですね。 野営感を楽しみたい時は小林へ足を伸ばしたり、のんびりしたい時には青島にある宮崎白浜キャンプ場に行ったり。テントも3つ持っていて、気分や行き先で使い分けています。
また、着物好きな祖母から一式譲ってもらったのをきっかけに着物が好きになりました。着物を着て神社めぐりをするような過ごし方も好きです。

戦略的なキャリア設計。未来を見据えた選択肢のために

「みやざき女性の活躍推進会議」企画委員としても活動されていますが、女性の多様な働き方のために実践されていることはありますか?
会社としては、年次有給休暇消化率100%を目指し、時間単位でも有給休暇を取れるようにしています。 例えば生理休暇は、有給か無給か労働基準法で定められていないのが現状です。お給料が出ないとなると、辛くても薬を飲んで我慢して仕事をしようとなりがちですよね。 少し体調が悪い、といった小さな理由でも仕事を抜けやすくして、仕事でベストパフォーマンスを発揮できるような環境を整えています。 また、突然お子さんが発熱したりするような時にも時間単位年休は有用ですよね。休む必要がある時にはいつでも休める雰囲気を作り、性別に関係なく誰もが育児に関われる職場でありたいと思っています。
竹原さんご自身も2人のお子さんを育てるお母さんですが、仕事と子育てをバランスよく両立する秘訣を教えてください。
できるだけ無理をしないようにしています。でも、今のように無理なく子育てと仕事を両立できるようになったのは、最近になってからですね。 私は一人目を25歳で出産したのですが、出産後に仕事復帰した頃は余裕のない日々を過ごしていました。当時は、営業や制作の締切で夜遅くまで忙しく、子どもの体調不良でも休めず、ゆっくり過ごす時間も取れなかったんです。 でも二人目を出産して復帰する頃にはマネージャーになり、指示を出す業務が増えたことで、子どもの都合で休んでも外出先で指示を出せるようになり精神的に楽になりました。 出産までにキャリアアップして初めて、子育てと仕事の両立が叶ってくるんだなと実感しました。
出産・育児でキャリアを中断させないためには、出産から逆算したキャリアデザインが必要になってきます。 どのような業界にいても、プレーヤーのうちは肉体労働。もし子どもを育てながらキャリアアップしていきたいのであれば、何歳で出産したいかということを考えて、その時期までにマネージャーのような役職まで自分を引きあげる工夫が必要だと思います。 また、今は気軽に転職できるような世の中ですが、応援したいなという会社に出会えたのなら、辞めないという選択肢も大切にした方がいい。 キャリアを長く続けて「この人がいないと困る」というポジションを築きあげることも大切なことだと感じています。
なりたい自分から逆算して、キャリアデザインをすることが必要なんですね。
少し厳しいことを伝えるとするなら、「もしも」のことを考えたキャリアデザインをしてほしい。 今、ひとり親家庭の貧困率が社会課題となっています。この現実を自分事として捉えてほしいんです。 旦那さんが正社員、奥さんがパートという状態は非常に多いのですが、離婚して収入の低い奥さんが子どもを引き取ったとなると非常に大変です。たとえ子どもがいなかったとしても、両親の介護など人生にはさまざまな問題が起こり得ます。 自分が将来どうなりたいかを考え、キャリアと向き合うことは大切です。収入の面でも気持ちの面でも自立をすることは重要なポイントです。 とはいえ、最初から完璧な人はあまりいません。実際に仕事をしたり、子どもを育てるフェーズに入って初めて、自分はどうなりたいかが見えてくることもあります。 ですからあまり気負いすぎず、沢山の人に話を聞き、色んな選択肢を見つけながら、自分らしいキャリアをデザインしてほしいですね。
子育てをして感じる、宮崎ならではの良さはありますか?
広い公園が沢山あるので、子どもをのびのびと遊ばせることができます。また、主な移動手段が車なので、保育園や学校への送り迎えも楽ですね。 子育てしやすい環境だなと感じています。
最後に、宮崎の若者へ向けてメッセージをお願いします!
食わず嫌いせず、何にでもチャレンジしてみる事をお勧めします! 入社直後は若いというだけで軽く見られ、仕事で何か提案しても軽く受け流されて悩んだこともありました。「女性」「若い」というだけで対等に扱ってもらえない悔しさを感じることもありました。 でも、若いからこそ経験できることもある。楽しいことだけじゃなくて、中には辛かったり悔しい出来事もあるかもしれません。でも焦らなくていいから、自分を信じて目の前の事に対して一生懸命取り組めば、必ず成長できるはずです。 悩みばかりに囚われて視野が狭くなってしまうと、今しか経験できないことを見失ってしまうじゃないですか。せっかく一度きりの人生だから、ぜひ若い瞬間を楽しんで過ごしてほしいなと思います。

 

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