やってみよう!が合言葉。小学生が自ら手掛ける「こどものくにバラ園プロジェクト」
宮崎市立青島小学校 5・6年生
子どもたち目線で、青島の賑わいを創り出そう
宮崎市立青島小学校では、令和5年度5・6年生の「総合的な学習の時間」のテーマを「観光」としています。
再開発が進む、青島地域。大人向けの施設やスポットは増えるものの、子どもたちが楽しめる場所は少ない状況です。かつて遊園地として子どもから大人までが集い賑わった「こどものくに」。時代の流れと遊具の老朽化等を理由に、遊具は撤去されてしまいました。
子どもたち目線で「こどものくに」の賑わいを醸成し、青島の観光に寄与できないかと考え、「こどものくに」や「こどものくにバラ園」の皆様にご協力いただきながら「こどものくにバラ園プロジェクト」の学習を行いました。
まず、こどものくにバラ園を複数回訪問。実際に現場を見て、関係者の話を聞くことで課題を抽出しました。
解決するためのアイディア出しを、ブレーンストーミング法、ギャップ分析など様々な手法に基づいて実践。その後、実現可能性や自分たちが本当にしたいのかなどを座標軸に設定し、思考の整理を行い、実際のプランを選択しました。そして、グループごとにプランの実現に必要な情報を集めました。
今回は、これらのステップを辿り2024年1月30日(火)に外部の方を招いて行われた中間発表の様子に密着しました。
リサーチや試作を重ねて。練りに練ったプランを発表!
6グループに分かれ、各グループの発表が行われました。
各々の視点で考えられた、オリジナリティ溢れるプランたち。どれも試作やリサーチを重ねており、必要経費や販売額までしっかりと考え抜かれた濃い内容のものばかり。聞く方たちに内容や魅力をしっかりと伝えられるよう、創意工夫されたプレゼンテーションが発表されました。
参観者から質問やアドバイス!プランをより深めよう
続いて、外部から参加した参観者から様々な角度の質問やアドバイスをいただきました。
宮崎市の全市立小中学校の指導の一環として正式採用されている、AI型教材「Qubena(キュビナ)」を手掛ける株式会社COMPASS 取締役 最高教育体験責任者 木川俊哉(きがわ しゅんや)さんからは、「(バラスイーツを提案した3班に対し)発表もすごく上手でした!無農薬のバラを育て、実際にクッキーを作るという2つの課題を設定し、どちらも自分たちでやっていることはすごいなと感じました」「(クイズとスタンプラリーを提案した2班に対し)クイズは僕も大好きです!超簡単と激ムズって段階があると、皆どっちを選ぶと思いますか?激ムズに挑戦したいって人も出てくると思うので、そういったレベルがあるとよりおもしろいんじゃないかな、と思いました」といった感想やアドバイスが伝えられました。
他にも、「バルーンは、こどものくにバラ園で制作体験ができると楽しそう」といった児童の声や「フォトスポットのペット用ベンチは、子どもも使用できますか?子どもも一緒に撮りたいってなりそう」といった子育て世代の方からの声もあがりました。「オーナー制度の費用は500円で数本のバラをプレゼントとの提案だったが、経費と見合っていますか?実際のかかる費用を調べてみて再設定するとより良いのでは」といったアドバイスも。これらの質問やアドバイスを受け、児童たちはより実現可能なプランになるよう、改善策を練りました。
実際にやってみよう!実現に向けての一歩を
プレゼンテーションを受けて、こどものくにバラ園 ヘッドガーデナー源さんは「すべての発表が本当に素晴らしかったです!今回先生から話をいただいたとき、すごく嬉しかった。3回ほど現場に来てくれて、質問をたくさん投げかけてくれたり、バラの香りを嗅いだりと。実際に園内を歩いてくれて、家族を連れて改めて訪れてくれた方もいました。今回のことをきっかけにたくさんバラ園のことを考えてくれて、本当にありがたかったです。
オーナー制度も考えてみたことはあったけれど、発表いただいたように、じゃあいくらでどうやるのかという具体的な部分は考え切れていない部分もありました。SNSの発信まで繋がり、バラのプレゼントまで考えていて、すごいなぁと感動しました。いくつかのプラン、実際にやれるんじゃないですか。ぜひ、やってみませんか?」と実践に向けた前向きなコメントが児童たちに投げかけられました。
これから児童たちは、2月の最終発表や実現に向けて、改善を行っていきます。子どもたちの目線で考えられたプランたちがどう進化し実践されるのか、今後の動きに目が離せません!